今回は、「感覚」、「知覚」、「認知」のお話から。
心理学を考えていく上で、理解しておかないといけない言葉です。

 

人間というのは、外界からの刺激(情報)を受け、それを何であるか判断し、個々人のこれまでの経験等を参照し、反応していきます。

 

「感覚」とは

「感覚」とは、人間が五感から刺激(情報)を得ることを言います。
(正確には、五感だけではなく、身体の運動状態を感じ取る「運動感覚」や、内蔵臓器の状態を感じ取る「内臓感覚」、平衡状態を感じ取る「平衡感覚」などもありますが。)

ここで言う五感とは:
視覚(目からの情報)
聴覚(耳からの情報)
嗅覚(鼻からの情報)
触覚(肌からの情報)
味覚(舌からの情報)
です。

 

具体例を言うと、目の前にレモンがあったとします。
目でレモンの黄色い長平楕円体の色や形を、
耳でレモンを絞る音を、
鼻でレモンの酸っぱいニオイを、
手でレモンのザラザラした肌触りを、
舌でレモンの酸っぱい味を、
得ることを言います。

 

 

「知覚」とは

「知覚」とは、「感覚」で得た断片的な情報を統合し、それが何であるかを理解することです。
レモンの例で言うと、黄色い長平楕円体の色や形、絞る音、酸っぱいニオイ、ザラザラした肌触り、酸っぱい味の情報を統合して、これが「レモン」であると理解することです。
ここでは、別に五感全ての情報が必要ではありません。視覚情報だけでもレモンと理解することはできますよね。

 

 

「認知」とは

「認知」とは、「感覚」で得た情報を「知覚」で理解し、そこに個々人の経験・思い出・記憶・思考・文化・価値観・言語などから、個々人の意味付けを行うことです。
レモンの例で言うと、ある少年が、黄色い長平楕円体をみて、それがレモンだと理解した。
彼にはこんな経験があるとしよう。大好きな少女と一緒に行ったハイキングデートが楽しい思い出としてある。そのハイキングの見晴らしが良い休憩所で、少女が出してくれたレモンのはちみつ漬けを食べた。ハイキングで体を動かした心地よい疲労感、澄んだ空気と見晴らしの良い景色、そして大好きな少女が作ってくれて一緒に食べたレモンのはちみつ漬けに、とてもポジティブな印象を持っている。
そして、レモンを見て、その時の恋心やポジティブな感情を想起するのが「認知」です。

 

ここまで読むと、心理学の一番の醍醐味は、この「認知」だと言うことは理解できるでしょう。同じ情報を取得して、それが同じ物体であると理解しても、個々人の経験によって、反応は全く違ってきます。

 

 

五感の割合

この「感覚」、「知覚」、「認知」のプロセスの最初の「感覚」において、人間が得ている情報の割合があります。
簡単に言うと、人間が一日を過ごして得る総情報量の内、五感のそれぞれが占める割合があるとされています。
さぁ、どんな比率になると思いますか。

 

視覚83%
聴覚11%
嗅覚3.5%
触覚1.5%
味覚1%

だと言われています。

 

要は、この世の中、視覚優位。
スマホでも、写真で如何に見栄えがするかのインスタグラムが流行ってますよね。経営戦略でも、ある商品の中身は全く変わっていないのに、パッケージングを変更したら売上が伸びた、ってこともザラですよね。
教育においても、言葉で伝えるだけでなく、視覚教材を併用すると効果的です。
視覚に訴えかけるアプローチを意識してみてください。

 

しかし、面白いことに、五感の中で「嗅覚」だけが本能的な食欲や感情などを司る「大脳辺縁系」に直接アプローチできるという事実。
「嗅覚」は、他の四感に比べ、記憶が薄れにくいのです。
恋愛において、女性が香水を身に着けて、相手の男性に対して、自身の香りと自身を関連付けさせて、印象づけるのはとても効果的なのです。その女性に好感を持てば、その女性の香水を嗅いだだけで、恋愛のドキドキが沸き起こるということです。

 

今日は、感覚、知覚、認知、五感の割合の話でした。

 

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